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子どもの日のつらつら日記

今日は10連休の9日目。長いお休みも明日で最後。
GW明けから、ハム太の保育園も慣らし期間が終わってフルタイムになるので、なんだかわたしもちょっと緊張してきてしまっています(笑)。

GW中は、予定通り、どこも行かずに少し前までの日常みたいな日々を送っています。朝起きて、ご飯食べて、ハム太を散歩に連れ出し、ランチを食べて、お昼寝をしないならまた遊びに行く、の繰り返し。

今日は久しぶりに庭園美術館のお庭で遊びました。ハム太は少し前まで手を繋いで登っていた石段も、軽々駆け上がり、逆にするりと通り抜けていたモニュメントの穴を潜るのに苦労していました。もう少しで通れなくなっちゃうかな。


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午後は、わたしは地域猫の餌やり当番に。ついでに、ボラのSさんから前に筍の土佐煮と肉じゃがをいただいた時のタッパーを返しに行きました。タッパーには、レンコンつくねと、新じゃがとインゲンのオイスターソース炒めを入れてお返ししました。

Sさんは、ハム太のことを「ひ孫」と呼び、わたしのことを「娘」と言います。ハム太がひ孫ならわたしは孫じゃないの・・・?と思うんだけど、そうはならないらしい(笑)。ともあれ、ハム太のことをすっごく可愛がってくださって、ハム太もSさんのことが大好き。ハム太の、本物の祖父母は4人は健在で、それぞれ可愛いと思ってくれていると思うけど、如何せん距離が遠くて会う機会も少ないし、遊んでもらうことなんてないので、ハム太にとってSさんは本物以上のおばあちゃんなのです。ハム太を大切に思う人の存在も大切だけど、ハム太自身が好きな人がいる、っていうのが、わたしにはとても嬉しいことです。

そう言えば、今日は子どもの日だったけど、やっぱりとてもふつうの1日でした。でもハム太も、人混みへのお出かけは喜ばないし、ご馳走を用意しようにも、食べられるものが少なすぎて・・・食べられるものは少しあっても、好きな食べ物って特にないと思うし、ケーキだって食べないし。そういうわけで、ハム太の夕ご飯は素うどん(具を入れると食べないので)とレンコンつくねだったけど、うどんの器を覗き込んで「残りが少ない」と泣きながら、3/4玉を食べきりました。

とてもふつうの、幸せな1日でした。

# by umitoramarine | 2019-05-06 00:02 | つぶやき | Comments(2)

GW始まりました。

さて、10連休のGWが始まりました。
主婦のわたしには、働いていた頃ほどの関係のなさそうなお休みですが、今回は去年や一昨年よりもちょっと意味のあるお休みです。と言うのは、GWの1週間前から、ハム太の保育園通いが始まったからなのです。

ハム太が保育園に通ってもわたしは今のところ主婦のままなのですが、朝寝坊できない緊張感は出て来ました(笑)。それから、まだまだ泣かずにバイバイなんてできないハム太さん、送るこちらもドキドキしちゃって・・・初日なんて、ハム太の号泣を見てつい涙ぐんでしまったほど。そういうキャラだったなんて、自分でも知らなかったよ・・・と。子育てって新たな自分の発見でもあるのだなぁと思ったり。まあ、親が心配するほどでもなく、ハム太はわたしの姿が無ければないで泣き止んで彼なりに過ごしているみたいなのですが、流石に1週間の終わりには疲れが見えて来たので、ここでGWが挟まるのは良いタイミングだったなぁと思っているわけなのです。

もっと小さい頃から保育園へ行く子はいっぱいいるし、教育が受けられるのはありがたいことだけれど、ハム太の「週休2日制」の人生が始まって、きっとこれから長いこと続くのだなぁと思うと、やるせない気持ちになります。誰でも一度は考えると思うんですが、子どもの頃、「どうして学校に行かなきゃいけないんだろう」って考えたことがあって。生まれてみたら既にそこにルールがあって、でもそれは、自分と同じ「ただの人」が作ったルールで、それなのにわたしはノーを言う権利がなくてその通りに生きていかなくてはならないなんて変だな、と考えたら、何かを思い出しそうなすごく不思議な気持ちになったんです。でも、「何か」を掴むことなく、わたしはそのまま世界のルールに迎合して生きて来たんですが、それが、今、ハム太に起こっているのだと思うとね・・・教育も、仕事があることも、恵まれていることだと思うけど、週休2日制で生きているのって「そうするしかない」とか「やらされている」感があって、週に5日くらいイヤダイヤダって思っちゃいますよね。それが残念。

閑話休題、GW1日目に、以前にブログのお友達のpapricaさんから教えていただいて好きになった、柳本史さんの展示を観に行って来ました。展示自体は10日前から始まっていて、やっと行けたの、最終日の終わる1時間前くらいに。
「東京アートアンティーク」というイベントの展示の一つだったようで、いつもは骨董などを扱っている小さなギャラリーでの展示でした。素敵な作品がたくさんあったけど、恐れ多くて写真は撮れなかったわ・・・(下の写真は、ギャラリーの飾窓を外から撮ったもの)。
そして、中に、柳本史さんご本人がいらしたのだけど、話しかけてみたい気持ちはあったものの、シャイなので(?)できませんでした。上品な感じの素敵な女性でした。


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そして、せっかく東京駅まで来たので、帰りに東京ステーションギャラリーに寄って、「ルート・ブリュック展」をはしごして来ました。ルート・ブリュックは、フィンランドのセラミックアーティスト。この人の存在は、展示のためのチラシで初めて知ったのですが、チラシに使われていたライオンの作品がとても美しかったので楽しみにしていたのです。


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行ってみたら、予想以上に見応えがあって面白い展示でしたよ。
展示の最初のintroductionに、「フィンランドの美術史研究では最近になってやっと、美術と工芸、アートとデザインを区別しないという考えが認められるようになった」という意味のことが書いてあったのですが・・・(文言は正確ではありません)、日本ではまだまだ、そこは区別されているように思います。多くの場合、アートは工芸やデザインと一線を画する、と思われているようです。

しかし、ルート・ブリュックの作品を年代を追って見て行くと、初めの頃の作品は「工芸」っぽく・・・途中、デザインっぽさを経て、最後の方は「現代アート」にたどり着く、という感じで変遷して行くのです。うーん、面白い!

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作品はどの時代のものもそれぞれに美しいけれど、一人の作家がこんなにも変わっていけるということに感動した展示でした。




# by umitoramarine | 2019-04-29 00:25 | アート | Comments(4)

沖縄家族旅行:4月14日〜16日

ちょっと前のことですが、家族で沖縄へ行ってきました。

同じことを前にも書いたけど、わたしは沖縄が大好き。ハム太が生まれるまでは毎年のように行っていたので、もう20回くらいは行っています。で、実は、ブログにアップしそびれているんだけど、2月に一人で行ってきたの。2泊3日ですが産後初の一人旅で沖縄。その時、やっぱり夫と息子も連れて行きたい!と思ったので、ハム太が忙しくなる前に旅行してきたのです。

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一人旅だと、時間を有効に使いたくて、朝早い飛行機に乗って遅い飛行機で帰ってくるんだけど、ハム太連れなので、少し遅目の飛行機に乗って行きました。観光もなし。ただ、ビーチ付きのホテルに泊まって、のんびりするだけの旅行。

気温は23℃くらいで、暑すぎず寒すぎず。天気予報は雨模様だったけど、2日目までは雨も降らず、ちょうど良い曇り空でした。客室から1階のエレベーターホールに降りると、そこはもうビーチ! 砂遊びが好きなハム太は大喜びで、ずっと遊んでました。

沖縄のホテルは、白い砂を入れた人工ビーチも多いんだけど、ここは天然のビーチなので、探すと可愛い貝殻なんかも見つかります。なので、ハム太を遊ばせながら、わたしは貝殻を集めたり。


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本当は海で泳ぎたかったけど、泳げなくはないけれどちょっと寒いかなって温度でした。海の水は、温まるのが遅くて冷めるのも遅いから、春はちょっと冷たいんだよね。同じ気温でも秋はもうちょっと暖かい。ハム太はバシャバシャと膝が浸かるところまで自分で入っちゃったけど、寒かったのか戻ってきて、二度とは入ろうとしませんでした。笑


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こんな遠くまで続く青い海を見たのは初めてだね。写真だと曇り空が強調されちゃうんだけど、もっと明るくて綺麗な色だったんですよ。


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朝目覚めると、窓の外に青い海が広がっていて、外に出れば遠くまで続くビーチがあって。ハム太は放っておくといつまでもビーチで遊んでいたそうでした。


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写真がないんだけれど、大きいプールもあって、そこでも遊びました。ウォータースライダーがあって、ハム太を抱っこして乗ったんだけど、うまく着水できなくてハム太を顔まで水に沈めちゃったり。その後ハム太は、ガクガク震えながらスライダーを睨んでました・・・。

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お子様ウェルカムなホテルを選んだので、キッズルームもあって。小さな滑り台とボールプールと言うほどボールも入ってないスペースがあるだけなんだけど、ハム太は大喜びで、日が暮れてからはこちらで遊びました。こういう、ちょっとした子ども向けのスペースがあるのとないのでは全然違う!!!・・・と子連れになってから思います。

旅行で困ったのは、もともと偏食かつ食の細いハム太が、レストランでなーんにも食べたがらなかったこと。沖縄は美味しいものいっぱいあるんだけど、ハム太の食べられるものを探すのは大変なので、2泊とも夕食はホテルのビュッフェにしておいたんですが、いつもなら食べるパンやハンバーグさえも食べなくて。毎食、レストランに行こうと3階で降りると、「ここじゃない」とビーチへ行くためにまたエレベーターに乗ろうとするんです。遊びたくて仕方なかったのかな。

結局、ハム太の食事はコンビニで買ったサンドイッチやらチキンやらビスケットやら・・・。
あーあ、美味しい沖縄そば食べさせたかったなぁ。でも元気だからいいか。

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これは、那覇空港のお土産やさんの中にある子ども用のゲームスペース。隣にチラッと見えているトーマスやら、新幹線の乗りもものあって、ハム太は最後の最後まで楽しかったようです。帰りの飛行機は飛び立つ前から降りるときまでぐっすりでよかった(抱っこしてたので大変だったけど)。

夫は、「せっかく大好きな沖縄に来たのに何にもしなくていいの?」と心配してくれていましたが、わたしも毎日海が見られてビーチを歩けて楽しかったし、何よりハム太の喜ぶ顔がいっぱい見られて幸せな旅行でした。

また行きたいなぁー。


# by umitoramarine | 2019-04-22 10:18 | おでかけ | Comments(0)

ダーニングに初挑戦!

ご覧ください。こちらがわたしのお気に入りの靴下です。
タコだよ〜ん。

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買ったのは確か2年前ほどだったか。ヒグチユウコさんのデザインで、すごく面白かわいいんだけど、一足2000円以上もするの。靴下なんてほぼ3足1000円のわたしは、清水の舞台から飛び降りる気持ちで(←大げさ)買ったんです。

でも、買ってよかった! 
まず、ハム太がこの靴下を気に入っていて、履いてると必ず指でつつきにきます。そこで「食べちゃうぞ〜」とか言って足先でこちょこちょするとゲラゲラ笑って大喜び。それから、この靴下で靴を脱ぐと、見た人が必ずコメントしてくれること。一時預かりに息子を送り迎えに行くと靴を脱ぐんだけど、「お母さん、その靴下・・・何ですか?」って保母さんたちに必ず言われるし、病院でも看護婦さんに言われるし、楽しい靴下なんです。
しかも、高いだけあって、結構しっかりしてる。2年ほど、少なくとも週に1回は履いているのに、全然つま先に穴が開かない・・・やっぱり3足1000円とは違うなあと感心していたら。

「靴下、穴空いてるよ」って夫に言われたのでした。何と、カカトにー。気づかなかった!

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まあ、2年もヘビロテで履けばいい加減寿命なのかもしれないけれど、お気に入りなのでもったいなくて、修繕することにしました。いつもだいたい、つま先に先に穴が開いちゃうので、踵の修繕はしたことなくて、ネットで検索して見たら出てきたのは「ダーニング」。あ、前に「暮らしの手帖」で見てやって見たかったやつだ。

「暮らしの手帖」で見たときは、何だか難しそうに見えたので、あまりじっくりやり方を読まなかったんだけど、ネットでまとめてあるのを見たら、何だか簡単そう。なので、息子がお昼寝している間にチクチクしてみました〜。

要は、上下をちょっとずつ掬いながら、まずは縦糸を作って、それから縦糸を交互に掬いながら横糸を通して布状にするってことらしい。この、お直しをする部分にダーニングマッシュルームというのを入れてやるみたいなんだけど、針が刺さらない丸いもの(カプセルトイのカプセルとか電球とか)なら良いらしいので、ハム太のボールを入れてやりました。

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チクチク。

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こんな感じかな〜。最初と最後の糸は裏側に出して処理します。

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おーできました。思ったより時間もかからなかった。
古ぼけた靴下にますます愛着が湧いてきました〜。

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しかし、わざと違う色でやったんだけど、タダでさえ目立つ靴下だから、「ああ、あそこ直してるなぁ〜」と気づかれちゃうね。今後は靴を脱がない日に履くことにしようか、迷いますが、きっと忘れて履いちゃうのだろうなぁー。

ちょっとしたチクチクなんだけど、達成感があって楽しかった🎵
今度は、猫が爪を引っ掛けて破れたパジャマのズボンを直します。






# by umitoramarine | 2019-04-11 00:13 | 手作り | Comments(2)

スーチキ: 1匹の猫が来て、そして去って行った。

大変永らくご無沙汰しております。
書きたいことは日々いっぱいあったのだけど、なんだかバタバタとして、ブログを書くどころか、お気に入りブログを読む余裕もない有様です。が、どうしても書いておきたいことがあり久しぶりにブログを開きましたー。

タイトル通り、「スーチキ」という1匹の猫の話です。
猫ボラ仲間のNさんから、「相談したいことがある」と電話をもらったのが3月の8日。相談とは、昨年11月に心筋肥大症と診断されて入退院を繰り返していたスーチキを引き取ってもらえないか、ということでした。

スーチキは、お腹に水が溜まる症状が出ていて、腹水がで始めると2週間から長くて1年半ほどで亡くなるとわたしもネットで読んでいたので、そろそろ誰かの家に入れたほうが良いのではないかと思っていた頃でした。ただ、うちは、パリちゃんがいた頃と違ってハム太も大きくなってバタバタキャーキャー走り回っているし、パリちゃんが使っていた部屋には小さなトランポリンが置かれているしで、猫自身のストレスになるだろうし、新たな猫を迎え入れるのは難しい……とNさんには伝えたのです。が、その話を夫にしたら、特に何も考えずに「いいよー」という反応だったので、わたしも「部屋を仕切ればなんとかなるかも」と前向きな気分になり、受け入れをOKすることにしました。

すると、あれよあれよと話が進み、返事をした2日後にはスーチキが我が家にやって来たのです。

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わたしには懐いているけれど、急に知らない場所に連れてこられたスーチキはさすがにビクビク。部屋に用意しておいたケージに逃げ込んだものの、その後、ベッド下に移動。そうなることは予想していたので、初めからそこにふかふかの毛布を敷いておきました。そして、1日はあまり声もかけず、放っておきました。

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2日目に、毛布を引っ張ってみたら、素直に毛布に乗ったまま出て来たスーチキ。そう、初めはこんな風に、毛布を全部はひっぱり出さずに、一部ベッド下に残してスーチキが隠れている気持ちになれるようにしていたんだっけ。つい半月前のことがもう懐かしいです。

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毛布を徐々に引っ張り出して、ついに部屋の真ん中に座っていられるようになったスーチキ。
スーチキは、外ではとても怖がりで、遠くに知らない人影が見えただけで隠れるような猫です。そして、男の人がとっても苦手。なので、初めの方は夫に遠慮してもらうようお願いしていましたが、数日で、夫が部屋を覗いて声をかけても平気になりました。不特定多数の人がいる戸外と違って、決まった人しかいない家の中にいると、安心するんですね。スーチキは、仕切りの中にはわたししか入ってこないと安心しきっていたのか、ハム太が部屋のドアをバンと開けて乱入して来ても、逃げなくなりました。

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うちに来て6日目の写真。最初と顔が全然違う〜。
あまり時間がかからずに慣れてくれたのはいいのですが、ずっと食欲が今ひとつなのが気がかりではありました。そもそも、前の病院を退院して、うちに来ることになったのも、入院中でもばくばく食べていたスーチキの食欲が落ちて、手の施しようがなくなったから、だったのです。でも、何度も入退院を繰り返していたスーチキなので、また元気が戻るのではないかと思ってました。

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うちに来て1週間目。ふと覗いたら、定位置の毛布の上に姿がなくて、「いない!」と思ったら、なんとベッドの上に置いておいたニャンモックに埋もれる姿が! うちの猫たちが全く使ってくれなかったニャンモックなのですが、もしかしたら・・・と期待を込めておいておいたんです。が、スーチキは毛布の上から動くことがほぼなかった(ご飯も、毛布にうずくまったまま、わたしが食べさせてあげてました)ので、すっかり諦めていたのです。この日はとっても嬉しかったなぁ。

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しかし、食欲不振が深刻になって「それだけしか食べないの?」と心配するようになった頃、よーくみたら、右のほっぺが腫れている。1ヶ月ほど前に喧嘩をしたのか右ほほを噛まれたいたのですが、その傷が再燃してしまったらしいのです。病院に行くと、猫の咬み傷は小さいので表面は治りやすいのだけど、奥に菌が残って1ヶ月後に腫れるというのはよくあることとのことでした。抗生物質を貰ったのですが、この傷はどんどん腫れて、2日後に破れて血膿がかなり出ました。スーチキはそれで気分が良くなったのか、その日はたくさんご飯を食べました。

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ほっぺの傷が破れた時に汚れてしまったので、毛布を洗おうと思って、薄い毛布に乗せたら「いやいや、こっちがいいですっ」とふかふか毛布に戻って来たスーチキ。ハンモックに乗せても不満顔。それでも取り上げて洗ったら、その日は1日、部屋を覗くたびに「ニャオ(早く毛布返して)」と文句を言っていました。うちに来てから、体調が悪いせいか抱っこをあまり喜ばなかったのだけど、毛布が乾いてから敷き直すために薄い毛布も取り上げたらさっと膝に乗って来たスーチキ。「お膝はいいねえ」としばらくゴロゴロ甘えんぼ。しかし、毛布を敷き直した途端に「あっしはこっちで」と毛布に帰って行きました。これも、今となっては大切な思い出。

食欲が戻って一安心、かと思いきや、次の日からまたあまり食べなくなってしまったスーチキ。病院へ連れて行って、胃の調子が良くなる注射をして、薬を貰って、何日か経てば元気になるかと思ったのですが、大好きな胸肉のおやつさえ食べなくなってしまい・・・4月の1日に病院へ連れて行ったとき、なんと、体温が32度になっていました。こうなるとあまり長くないかも、と言われ、わたしも言われるまでもなく、そうなのだろうと思いました。

その日の午後、Nさんを初めボラの3人の方が、スーチキに会いに来ました。この頃、とてもだるかったのか、わたしが声をかけても、ハム太が騒いでも、耳さえ動かさなかったスーチキですが、Nさんが声をかけた時に耳をピクピクっと動かしました。ここ3年ほど、わたしは週に1回しかボラに入っていないですが、Nさんは毎日来てくれる人。会いたかったんだと思います。

ハム太がついて来てしまうので、わたしは主にハム太が朝起きる前と、夜寝た後に、スーチキの世話をしていました。特に夜は比較的長い時間を取りやすく、薬を飲ませたり、ご飯を食べさせたり、マッサージをしてあげたりしながら一緒に過ごしていました。うちに来たばかりの頃は、頭をごつんとぶつけて来たり、わたしの周りを1周したりしてくれていましたが、どんどん、立ち上がるのも大変になって来たのでしょう、あまり動かなくなって来ていました。よく、心臓に耳を当てて音を聞いていました。ゴロゴロ音とともに、小鳥みたいに速い心音が聞こえていました。スーチキの心臓、頑張って動いているなと思っていました。

4月1日の夜は、胸に耳を当てても、ゴロゴロ音は聞こえて来ませんでした。そして、心音がゆっくりになって来ているのに気がつきました。パリちゃんもそうでしたが、猫は最期の方になると、なぜか目を開けたままぼんやりしているように思います。目をつむればいいのにと思うのですが、開けっぱなしになるのです。

その日の午後から、スーチキは大きな目を開けたまま、ぼんやりしていました。夜になって、すぐ側でじっと見ていたら、時々、目が細くなり、眼球が小刻みに動いているのがわかりました。夢を見ているのだ、と思いました。気がつくと夜中の1時になっていて、わたしも少し眠らなければならない。できたらそばにいたいけど、ハム太は夜中に何度も目を覚まし、わたしがいないと大泣きするので、「少し寝ようね。また明日ね」と声をかけて、電器を消して、部屋を出ました。

目が覚めると朝になっていて、少し迷ってから、スーチキの部屋に行きました。スマホを見ると6時でした。いつものように声をかけてから部屋に入ると、クチャクチャと口を動かす音がしました。食欲がなくなってからというもの、わたしが何か食べさせようとするため、反射的に口をクチャクチャさせるようになっていたのです。近寄って触れてみると、スーチキは死んでいました。たくさんおいた湯たんぽのせいか、体はまだ温かかったけれど、脚はすでに硬くなっていました。目と口は少し開いていたけれど、脚は寝る前にわたしが揃えてあげたそのままの格好で、あまり苦しんだようには見えませんでした。できたら、最期の瞬間、一緒にいてあげたかったけど、スーチキ的には一人で夢うつつの状態から旅立ててよかったのかもしれない、とも思います。

みんなと相談して、お葬式は次の日に。きっと生涯初めての首輪だろう、可愛い黄色のリボンをつけたスーチキを黄色いお花と一緒に箱に寝かせて、タクシーでスーチキの暮らしていた場所へ向かいました。良いお天気で、桜は満開。スーチキを愛した人たちが8人集まってのお葬式でした。みんなそれぞれお花を用意していたんですが、誰かが「やっぱり、黄色のイメージですよね。わたしも黄色い花にしたんです」と。ある人が、一緒に埋めて欲しいと用意してくれた新品のタオルも黄色。黒猫だけど、明るくハッピーなイメージだったのかな。

スーチキは、爪を立てたり噛んだり一切しない猫で、毎日投薬が必要だったのですが、抵抗せずにおとなしく飲んでくれるのでとても助かりました。病院でも「外にいた子とは思えない」と言われたスーチキ。良い猫でした。本当はもう少し長く家にいて欲しかったけど、あまり苦しまずに亡くなったのはよかったです。

後日談、ですが、いつも誰か亡くなるたびに不思議なことが一つや二つ起こるのですが・・・スーチキの場合、亡くなったのを確認した後も、わたしが様子を見に行き声をかけるたびにクチャクチャと口を動かす音が聞こえていました。思わず「死んでるよね?」と確認してしまうほど・・・それから、整えていたはずのハンモックが、猫が乗ったように凹んでいたのです。スーチキが亡くなってから、冷やさないといけなかったので、部屋も冷房でキンキンにしてドアを閉めていました。なので、うちの猫たちが乗ったわけでもなく・・・。わたしが思うに、スーチキは眠りながら亡くなったので、自分が亡くなったことに気づいていなかったのではないかと。そして、今は軽くなった体で、我が家で飼い猫生活を楽しんでいるのではないか、と思います。

たくさんゆっくりしていったらいいよ。
そして、またいつか会おうね。黄色いリボンで遠くからでも見分けるからね。
ありがとう、スーチキ。










# by umitoramarine | 2019-04-05 22:57 | ねこばなし | Comments(5)

アラフォーのわたしと夫と猫2匹の暮らしに、男児が一人加わりました(2016年11月)。おいしいもの、猫、本、アートと子育て日記。


by umi