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アラフォーのわたしと夫と猫2匹の暮らしに、男児が一人加わりました(2016年11月)。おいしいもの、猫、本、アートと子育て日記。


by umi
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最近読んだ本 3冊 

少し前に、わたしが感想を書いた「永遠に生きる犬」を、ブログのお友達のpapricaさんが読んで感想を書いてくれました。
今回は、別のお友達のYUEさんが紹介してくれた本を、わたしが読んでの感想です。
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ある不思議なオルゴール店を舞台にした短編集です。
一つ一つ、別の主人公の物語なんだけど、1冊の本としての流れもある。
ネタバレになっちゃうのであまり書けないけど、大人のファンタジーと言って良いのかもしれません。
児童文学にもあるよね。不思議な駄菓子屋とかで始まる物語。

わたしが図書館で借りた本には帯はついていなかったけど、YUEさんのブログによれば「号泣必至」と書いてあったらしい。
号泣・・・いや、涙は出ませんでしたが、きゅんとしてほっこりしました。
特に、短編の一つで幼い男の子のお母さんの物語があったんですが、その話に一番感情移入してしまいました。
ハム太が生まれるまで、こんな年齢になっても、母より子ども側に感情移入したものだけど・・・母のスイッチが入ってしまったんだなあと、しみじみ。
そして、いくつになっても、親になっても、決まりきった日常に心地よい揺さぶりをくれる魔法のお店があるといいなと思っちゃうのよね。
このお店、あったらわたしも行ってみて、オルゴールを購入してみたいものです。
YUEさん、素敵な本を紹介してくださってありがとう。


次は、雑誌の書評コーナーで知った小山田浩子さんの本。芥川賞作家なのですね。
雑誌に取り上げられていたのは、「庭」という新刊だったのですが、そちらは借りられなかったので、こちらを。

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独特の文体で、日常的かと思っていたら、いつのまにか不思議な世界に迷い込んでいました。
こちらも、大人のファンタジーと・・・呼べるのかなぁ。リアリズムじゃないのは確かですが。
ちょっと不思議というか、怪奇的、というか。
でもそれは、魔法とかそんな可愛いものじゃなくて、自らを疑ってしまうような不思議さ。
結局、不思議の正体はわからずじまいなのですが、なんとも引き込まれて読み進めてしまった1冊でした。


それからこちらは、大好きな梨木香歩さんの本です。
梨木さんの本は全て読んでいるので、図書館の棚で見つけて何も考えずに手を伸ばしたのですが、その時、タイトル左にある見慣れないお名前を、副題かと思ってしまいました。実際には、師岡カリーマ・エルサムニーさんとの往復書簡でした。

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カリーマさんは、エジプト人の父と日本人の母の間に生まれ、子ども時代をエジプトで過ごし、日本人ではあるけれどムスリム教徒なのだそうです。ISの暴挙が大きく取り沙汰され、それがイスラム教徒全体への警戒と結びつくようになった頃、イスラム教について勉強したいという梨木さんの願いでカリーマさんを紹介され始まった文通であると、あとがきに明かしてありました。

何も知らずに読み始めたわたしは、はじめの「誰?カリーマって」という疑問は捨て置いて、すぐに夢中になりました。梨木さんとカリーマさんのお手紙、どちらも研ぎ澄まされた知性と感受性が滲み出ていて、その二人が日常的な目線から世界について語っている……。そして、文通を重ねるごとに、二人の友情が醸成していく感じが伝わってくるのです。

いいなあ! わたしも梨木さんと文通したい・・・と急にミーハーになってしまいましたが、それくらい、魅力的な文通でした。
例えば、政治家やジャーナリストの視点から、世界の在り方を語られても、どこか他人事のようで、机上の空論のようにも見えて、あまり興味の持てない自分がいるのですが、こちらの本を読んでいたら、もっと世界のことを知りたい、なんて思ってしまったのです。すぐに、カリーマさんの書いたイスラムについての本も予約してしまいました。

イスラム教徒といえば、わたしにとってはそう遠い存在ではなくて、留学していたアメリカの大学にも、ハム太が誕生する少し前まで10年以上働いていた会社にも何人かいました。とても優しい人も、面白い人も、気難しい人も、いたな。それはどの人種も同じことで、宗教だけで一括りにすることなんてできません。なので、イスラム教徒とイスラム国を重ねることは、わたしはなかったのですが。

ある意味、全人的に付き合っていたとも言えるのかもしれないけれど、わたしにとって職場の人の宗教がどうやらというのはどうでも良いことで、「ラマダン月だから(お腹が空いて)イライラしているのかも」なんて思ったことはあったけれど、それ以上、深く知ろうとも考えようともしていませんでした。

いろんな国の人がいたので、イスラム教徒の彼らに限った話じゃないのですが、今思えば、もっと彼らのバックグラウンドに興味を持っていたらよかった、もっと違う世界のいろんなことが知れたかもしれないのに、と思います。そんな風に感じるのは、友達に会ったりするのはせいぜい月に1回程度で、息子と夫の顔ばかり見ているからかもしれないけれど。だから、二人の文通に羨望を感じるのかな。多分それもあるでしょう。笑

文通どころか、メールもすぐに返せない今日この頃なので、誰かと密なやりとりをするのは難しいのだけど、冒頭で書いたみたいに、ブログでゆるく繋がって、お互いの紹介した本を読む、なんていうのも楽しいよね、と思います。



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Commented by YUE at 2018-08-07 01:08 x
umiちゃん、読んでくださって、ご紹介くださって、ありがとうございます。
永遠の犬は私もpapricaさんと同じで、ジョンと重ねてしまうのでなかなか読めないでいます・・・。
図書館に無い!!ってのが一番だけど(笑)

先日、アメリカとドイツとそしてウクライナの方とお話しすることがあったんですが(中学生程度の片言英語と身振り手振り)特にウクライナの方、印象的でした。
日本も福島の原発事故やいろんな災害、あるけど、海に囲まれてる・・それってありがたいことだなぁ~と思ったりしました。
Commented by umitoramarine at 2018-08-24 11:44
*YUEさん

お返事遅くなりました!
動物ものはね、どうしても重ねてしまいますよね。ジョンもYUEさんにとって永遠の犬なんだろうなぁ。

面白い、多国籍のおしゃべりだったのですね。海に囲まれていないということは、他の国から侵略されやすいから大変なのかな??
by umitoramarine | 2018-08-02 00:25 | 本のこと | Comments(2)