東山魁夷展
2018年 12月 03日
新国立美術館で開催している東山魁夷展に行ってきました。
遠くに住んでいる友達と、久しぶりに会う約束をしたんだけど、諸事情により2度リスケになり、最終日の今日滑り込みで観てきたのです。混んでいたけど、行けてよかった。
幼い頃からなぜか西洋かぶれで、日本的なものがあまり好きでなかったわたしなのですが、東山魁夷の絵だけは好きでした。
魁夷はドイツに留学したこともあったので、日本画の中にも西洋的な雰囲気を感じたからなのかな。
4〜5年前だったか、東山魁夷の絵を見るために、長野県まで行ったくらい好きなのです。
今回の展示は、長野の美術館で見たものもあったけれど、唐招提寺の襖絵が見ものでした。
だいたい40歳頃の作品から始まり、年代を追って展示をされていたのですが、「こんなに美しい絵をどうしたら描けるんだろう。彼はきっと選ばれた天才なんだなぁ」などと思いながら見ていたら、魁夷70歳の作品の説明書きにこんな言葉を見たのです。
うろ覚えですが・・・
『信じがたいことだが、魁夷は自分には絵の才能がないと思っていた。しかし、この頃、絵を描くことは祈りであるという悟りに達した。上手いか下手かは関係ない。ただ、心を込めて描かれた絵が良い絵なのだと思うようになった』
言葉は覚えていないのですが、こんな内容でした。
そして、よく描かれている白い馬はこの頃から描かれるようになったのだそうです。
他の誰にも描けない美しい絵を描き、襖絵を任されるほど賞賛を受けながらも自分の才能を信じられなかった魁夷。
でも、もしかしたら、それこそが魁夷が90歳までも絵を描き続け、たくさんの作品を残せた理由なのかもしれないと思いました。
簡単に自分の才能に満足していたら、もう描く必要も無くなってしまいますもんね。
わたしも、奢ることなく、また自分を卑下することもなく、心を込めて自分の作品を書こうと、少し勇気付けられました。
写真はないのですが、絶筆となった90歳の「夕星」という作品は、その名の通り空に星が浮かんでいるのですが、その星だけがそれまでの魁夷の筆のタッチとは違うように見えて興味深かったです。
魁夷は、最後に描いたこの星で、また違う次元へ行ってしまったのかも。
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YUE
at 2018-12-09 01:19
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私も4~5年前か、もっと前か??長野の美術館へ行ったよ。
吸い込まれそうな青の世界・・・。
そして、中国のスケッチも見てきたよ。
あの時は、小さな美術館めぐりをしたんだわ。
すっかり現実の生活で忘れていたけど、umiちゃんのお蔭で思い出しました。
ありがと~。
吸い込まれそうな青の世界・・・。
そして、中国のスケッチも見てきたよ。
あの時は、小さな美術館めぐりをしたんだわ。
すっかり現実の生活で忘れていたけど、umiちゃんのお蔭で思い出しました。
ありがと~。
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YUE
at 2018-12-09 01:26
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umitoramarine at 2018-12-09 22:26
*YUEさん
ふふふ・・・最近「この間ね」と言いながら、1〜2年前の話をしている自分がいます。
時間の過ぎるのが早くて・・・
ハム太が小学生になったら「ついこの間まで赤ちゃんだったのに」って思うんでしょうね。
今悩んでいることが、全て笑い話になってるといいなあ。
ふふふ・・・最近「この間ね」と言いながら、1〜2年前の話をしている自分がいます。
時間の過ぎるのが早くて・・・
ハム太が小学生になったら「ついこの間まで赤ちゃんだったのに」って思うんでしょうね。
今悩んでいることが、全て笑い話になってるといいなあ。
by umitoramarine
| 2018-12-03 23:47
| おでかけ
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Comments(3)