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アラフォーのわたしと夫と猫2匹の暮らしに、男児が一人加わりました(2016年11月)。おいしいもの、猫、本、アートと子育て日記。


by umi
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カテゴリ:本のこと( 6 )

先日、GINZA SIXのTSUTAYA書店で、読書で世界旅行をテーマに各地域ごとに選ばれた本が並んでいました。こちらはニューヨークセクションで見つけた本。

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ニューヨークで貧乏(と本人が書かれている)デザイナーとして暮らす作者が、わたしもだいすきな漫画「動物のお医者さん」に憧れて、一人暮らしなのにハスキー犬チョビと暮らし始めてから、チョビが亡くなるまでをまとめたエッセイです。

わたしも、一人暮らしのときに猫を飼い始めたのですが、猫1匹でも大変なのに、犬(元々いる猫に加えて、なのです)、しかもハスキー、しかもマンハッタンで、です。しかも殆ど一目惚れで飼うことを決めてしまうのです。失礼ながら、大丈夫かこの人、と思いながら読み始めましたが、ユーモアがあって軽やかな文章に乗せられて読み進むうちに、こちらの身にも覚えがあるような数々トラブルに直面してはなんとか切り抜けようとする姿にいつの間にか自分を重ね、チョビが老いていくくだりでは一緒に胸が締め付けられ、最後は涙で本を閉じました。

作者の竹内さんも文中に同様のことを書かれているのですが、わたしも猫を飼っているけれど犬も大好き。犬派猫派じゃなくて動物派、と言いたいくらい動物好き。動物好きに悪い人はいない、かどうかは知りませんが、動物好きな人とは分かり合える、気がします。

(ご自身が)死ぬときにはチョビが迎えに来てくれたらいい、とも書いてあったけど、わたしも実は、世話している猫たちによく言うのです。できたら、その時は迎えに来てね、って。これまでご縁のあった動物たちが、うじゃら〜と勢揃いして来てくれたら、わたしはすごく嬉しいなあー。親戚とかに会うのは後で良いんで(笑)。

舞台のニューヨークですが、かれこれ15年以上前ですが、一度行ったことがあります。学生上がりの貧乏旅行で、ユースホステルに泊まって、地下鉄に乗って、一度なんかマンハッタンを徒歩で縦断したなぁ。クリーンではないけれど、美しく楽しい街でした。あの街で、独身で、大きな犬と暮らす。同じ街に暮らす人々との、犬を介してのやりとり。楽しいだろうなあ。大変だろうけど、絶対楽しいよなあ〜、と、本を読みながらちょっと夢も見られますよ。

動物好きさん、もしかして独身だけど犬や猫を飼いたくて迷っている人なんかにもオススメした一冊でした。
あ、ちなみに表紙はよく見たらヒグチユウコさんですね。
中には作者ご本人の書いたチョビのイラストもあって可愛いです。




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by umitoramarine | 2018-05-30 23:17 | 本のこと | Comments(2)
ツタヤディスカスで長らく借りっぱなしになっていた映画をやっと観たのです。
『ライオン〜25年目のただいま」の感想を書きますが、ネタバレありなので、これから観る方は気をつけて。


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インドのスラム街で暮らす5歳の男の子が、長距離回送列車に乗ってしまい、遠く離れた見知らぬ土地で迷子になるところからストーリーが始まります。

自分の住んでいた街の名はおろか、お母さんの名前も、自分のフルネームさえ言えないような小さな子。
さらに、インドなので長距離移動した先では話す言葉も違っていて、言葉も通じず……。
ストリートチルドレンの多いこの国では、迷子の子どもがひとりうろついていようとも、気に留める人はなく、やがて、幸か不幸か施設に入れられることになります。そして、養子を探していたオーストラリアの夫婦の元に引き取られ、豊かな暮らしをし、愛されて育った彼ですが、もちろん故郷の母や家族のことを忘れることはなく、大人になってから、グーグルアースで故郷を探し当てる、というお話です。

私、20年ほど前ですが、一度だけインドへ行ったことがあります。
インドは、旅行へ行くと好き嫌いがはっきり分かれるとよく言われますが、わたしの場合、トランジットで半日ほど観光しただけですが、正直にいうと二度と行きたくないと思いました。

まず、空港を出たところで待ち構えていたストリートチルドレンに囲まれ、お金をせびられる。
中には口も回らないような3歳くらいの小さな子もいるんです。
ツアーで、可哀想だと思ってもお金をあげてしまったら、それこそみんなに囲まれるから絶対にあげないようにと添乗員さんからきつく言われていましたが、無視するのも辛いような、痩せて目が大きく、黄疸の出ているような子ども達。
彼らはよくわかっていて、ツアー団体の中でも、それぞれ一人をターゲットに定め、他の人は一切見ずにその一人について歩くのです。それも、小さな子どもがこんなに遠くまで来ていいの?と心配になる程、1kmくらいついて来た気がします。
子どもだけじゃなくて、不自由な体を見せつけてくる大人の物乞いも多く(そのためにわざと指を切ったりすると聞きました)、目に焼きつくような光景をたくさん見ました。ただ、彼らは、ものすごい生命力で生きようとしている。平和ボケしているわたしは、それに当てられたような感じでした。覚悟無しには歩けない国。それがわたしのインドの印象です。

そんな思い出があるので、ああ、あそこで迷子になったら最後だなぁ、と思いながら見ました。
主人公の5歳のサルーはとっても可愛くて、つい息子と重ねて見てしまう。全然似てないけど。
でも、5歳のサルーは、迷子になっても涙一粒流さないのです。
彼の生まれ育った環境は、泣けば誰かが助けてくれるような世界ではないんですね。
たった5歳で、生きる厳しさを、当たり前のように知っているのです。

なんとこれ、実話なんですって。

5歳にして、言葉の通じない土地で迷子になり、家族と離れ離れになる不遇の反面、故郷にいれば決して手の届かなかったであろう、恵まれた環境で高等教育を受けられたのは幸運と言えないこともなく……それを決められるのは本人だけですが、間違いなく数奇な運命とは言えそうです。

ただ、迷子になったことによって命を落としたり、人身売買されたりというリスクを潜り抜けて、恵まれた環境を得た上に、最後には故郷へたどり着いたサルーの「生きる力」は、感動的だと思いました。最後の方は、泣いちゃいましたよ。

この映画の、大人になったサルー役のデブ・パテルって、どこかで見たと思ったら、「マリゴールドホテルで会いましょう」という2作の映画に出演していたみたい。先日書いた「マダム・イン・ニューヨーク」もそうですが、インドには二度と行きたくないと言いながら、わたしは結構インド系の映画を観ているみたいです。

インドを生き延びるバイタリティに当てられる、と言いながら、自分にはないその生命力に憧れもあるのかもしれませんね。












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by umitoramarine | 2018-03-25 23:52 | 本のこと | Comments(0)
相変わらず、図書館通いを続けています。
わたしの読書の傾向として、疲れているときは暮らし系のエッセイなどを手に取ることが多いです。
どれも平易な言葉で、字が大きく、やさしい語調で書かれているので、頭休めになるからだと思います。
それでいて、ちょっと家事をがんばる気持ちにさせてくれるし。

もともと少し古い時代の欧米の文学が好きなのですが、この頃は新しいものをほとんど読んでいませんでした。
それが、今年の目標「がんばらない」効果の現れか、久々に厚めのフランス文学の本を手に取る気になって、読み始めたら面白いこと。

1920年頃、主人公はパリの下町に暮らす7歳の男の子。もっと小さな頃に父親を亡くし、母一人子一人の暮らしでしたが、ある朝目が覚めたら、大好きな美しいお母さんが亡くなっていたのです。と書くと悲劇的ですが、少年の性格的なものか、それとも子どもの持つ強さなのか、悲劇に溺れることなく生きていく少年の話です。少年の視点から描かれる活き活きした街の様子、忙しい大人は気に留めないようなちょっとした美しい瞬間の描写、そして優しい人ばかりでもなく冷たい人ばかりでもない、普通の人々、たまに思い出すお母さんのことなど。ちょっとした隙間時間にページを繰る手が止まらず、現在は3部作の3冊目を読んでいるところです。

オリヴィエ少年のモデルは、作者のロベール・サバティエ。幼い頃に両親を亡くした作者の、半自伝的小説なのだそうです。
この話を書き始めたとき、作者はすでに老齢だったようですが、幼い目に映った日常の光を、よくぞこれほど巧みに再現できるものだと思います。
久々に読み応えのある文学書を読みました。


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by umitoramarine | 2018-02-19 23:24 | 本のこと | Comments(0)
最近、ブログの更新速度がめっきり落ちています。
実はね、ジムに入会したのです。
それで、隙を見ては夫にハム太を押し付けて、ヨガなりピラティスなりをやって、産後のぷよぷよは少しばかり締まってきたはずなんですが(体重計は変わりませんが、そう信じています)、引き換えに、絵を描いたりブログを書いたりする時間はグッとなくなりました。
あ、でも、「100枚の絵を描くプロジェクト」は無期限なので、投げ出したつもりはありませんよ〜。

さて、わたしにとって、どんなに忙しくてもどうしてもやめられないものの一つが読書で、図書館へは時々通っています。
うちから徒歩20分くらいのところにあるので、ベビーカーを押して行くこともあります。ハム太は、静かで自分の声がよく響くところへ行くと喜んで「あ!! あ!!」と叫ぶので、ゆっくりしみじみと本を選ぶ余裕はありませんが、人も本も、ひょんな出会いが良いご縁に繋がることがあります。

先日、ハム太が叫び出したので、帰らなければととっさに掴んだこちらの本。

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一緒に借りた他の本を読み終わって、最後まで残っていた本ですが(せっかく借りても開くことなく返すことも度々あります)、おととい読み始めて見たら面白くてやめられず、次の日の辛さは承知で深夜まで読みふけってしまった本です。

自転車で7年半かけて世界一周をした紀行本で、3冊シリーズのうち3冊目(もちろん前の2冊は読んだことありません)。
前の2冊は違うようですが、こちらは食という切り口から各国で見たこと感じたことを書かれていて、食いしん坊のわたしにはおそらく前の2冊よりも興味をそそられる内容でした。

自転車で移動し、テントで宿泊するような旅なので、美味しいレストランの話などはほぼ出てきません。多分、わたしがその場へ行ったとしても、口にするのを躊躇するような屋台飯の話が多く、きっと美味しいものばかりではない。むしろ何度もお腹を壊している。でもなぜか、とても惹かれてしまうのです。

わたしは旅行が好きです。
初めての土地を行く高揚感、現地の人と話す楽しみ、不意に何かを理解して、視点が変わり見知らぬ土地が自分の居場所(単に地球の上のある部分)のように感じる瞬間、そしてまた急に襲ってくる孤独感も含めてー作者は描写や表現が上手くて、読んでいて自分が旅しているような気持ちにさせてくれました。

高級ホテルに泊まるような旅行も嫌いではないけれど、こういう現地の人に混ざって埃をかぶるような旅に心惹かれます。
わたしも若かったら、、、そして子どももいなかったら、、、などと、考えちゃった。
でも、わたしも多少は一人旅をしていて身に沁みてわかっているのですが、こういう旅は女性にはできないね。筆者も含めて、男性ももちろん危険な目に遭うことはあると思うのだけど、女性はその比ではない。

作者は行く先々で、現地の人の厚意でご飯をご馳走になったり、泊めてもらったりしているけれど、こういうときに声をかけてくれるのは男性が多いのです。多分、旅の人が男性だった場合は、一宿一飯の恩義は旅話で済むと思うのだけど、女性だった場合は女性ならではのことを求めて来られることが多くて。わたしも、旅行をしていて、幸い危険な目に遭ったことはないんだけれど、まあどこへ行っても「結婚してないの? 彼氏は?」と訊かれるし、親切にしていただいた後には、しつこくされたりとか、だいたい後腐れがあったなぁ・・・。

だから「またいつか!」って気持ちよく通り過ぎて来られるのって、男性ならではだと思うんですよね。
それがとても羨ましい。
これまであまり男性を羨ましく思うことはなかったけれど、この本を読んで、そんな感情が芽生えてきました。
そんな新しい感情に会えたのも嬉しいな。
前の2冊も読んでみようっと。





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by umitoramarine | 2017-11-17 01:24 | 本のこと | Comments(2)
こんにちは。
東京も今日からグッと冷え込んで、お昼に外に出たら太陽はとても明るいのにひんやりで。
夏が終わったなーとちょっぴりさみしいけれど、こういう気候は好きです。
しかし、夏みたいな格好してたからちょっと風邪ひいたかも、、、。

さて、最近読んだ本の話。
自殺、という重いテーマ。普段、特にこういったテーマに興味があるわけではないんだけれど、「暮らしの手帳」のバックナンバーに載っていた本の紹介を読んで興味が湧いて手に取りました。


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曰く、自殺希少地域とは「安易にイメージしがちな、優しい人たちがお互いに気遣う癒しの空間ではなく、隣近所とは立ち話や挨拶をする程度の、広くてゆるい繋がりをもつ地域」だそうなのです。

著者はご老人を診ることの多い精神医学者で、いくつかの自殺希少地域を歩いて感じたことが書いてありました。あまり各地域の環境に共通点はないようで、強いていうなら、タイトルのようなことが共通点だったのかなあ?

「ひとの話を聞かない」というのは、本当に聞いてないのではなくて、例えば困っている人に「XXできるけどどうしますか?」と問えば、遠慮深い人は迷惑をかけたくなくて尚困る。そういう人には「助けにきたよ」と尋ねる前にしてあげる。これがひとの助け方。

同時に、同じ人が助けを必要とする側だった場合、自殺希少地域の人たちは自分の考えというものを持っている。だからひとの話をあまり聞かない。そして、印象に残ったのは「自分の考えを持つ人は、他人が違う考えを持つということが理解できる」ということばでした。

著者によると、自殺希少地域にも鬱になる人はいるそうです。というより、自殺が希少な地域はあっても全く起こらない地域はないということで、それもちょっと驚いたのですが・・・ただ、自分の考えを持っている人というのは、鬱になっても自殺に至らず病院へも行かないうちに自分で治る人も多いみたいです。そういう人を、同じように違う考えを尊重できる人がうまく手助けしている間に治るのかなぁ。

確かに、人間関係が密な場所で、古くからの習慣などが息づいていて、それはいいのですが、ちょっと変わった人がいれば「お前はおかしい」「間違っている」と攻撃されるようだったら息苦しいですよね。私は基本的に、田舎とはそういう場所なのではないかと思っていたのですが、この本を読んで出てきた地域も全て田舎の方で、必ずしもそうじゃないみたいです。

エピソードの一つとして、ある地域を尋ねた著者が、気分も重く歩いているところに子どもが「こんにちは」と挨拶をしてくれて、それで気分が軽くなった、と書かれていました。都会だと、すれ違う人は多すぎて挨拶なんかしませんもんね。でも、挨拶一つで心が軽くなることがあるって、私も経験あるなあと思って、この本を読んで以来、マンション内やお店などで、きちんと挨拶するように心がけています。

いろんな人にとって、生きやすい世の中になると良いですね。


さて、ある日の夕食。
いつもは、作りたいものがあればテキトーに作ってしまうか、ネットのレシピを参考にするわたし。
珍しく、レシピ本を買ったのですよ。

〇〇さんのレシピ、とか、料理研究家の料理研究家のお名前にはあまり興味がなかったのですが、どっかに「レシピ本を一冊まるまる作ってみたら、その人の理念がわかる」みたいなことが書かれていて、まあそれをやろうと思って買ったのではないけれど、たまにはレシピ本もいいかなと。

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赤いのは、「メカジキのトマトケーパーソース」、またもや夫の魚嫌いに挑戦、の献立です。
これ、とっても美味しかった。脂ののったメカジキに、酸っぱ甘いソースが絶妙に合ってて。
夫も、「すごく美味しかった」だそうで。

そうなのよねー夫って、魚はそこまで好きじゃないかもしれないけど、食べられないって訳でもなくて、焼き魚みたいなそのまんまのじゃなくちょっと工夫してあれば食べれるのよね。

わたしはまんまで十分なタイプなので、お魚料理のレパートリーがあんまりなかった訳ですが。
こうして工夫して食べてくれるなら、もっといろいろ試してみようかな〜、と思ったのでした。



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by umitoramarine | 2017-10-07 20:29 | 本のこと | Comments(2)
子どもの頃から、日々ご飯を食べるように、本を読んで来ました。
と言っても、高尚な文学に通じているわけでもなく乱読なのですが、読了した延べ冊数ならきっと、そんじょそこらの人には負けないのじゃないかなぁ。読むのも速いため、買うのでは追いつかず、図書館通いはずっと習慣のひとつでした。

そんな習慣も、ハム太が生まれて暫くお休みか……と思ったものの、どうしても本を読まずにいられず、図書館通いも止められなくて、わずかな隙を見て読書をしています。これまで、ベッドに入ってから眠りに落ちるまでは読書の時間だったけれど、今は隣にハム太がいるので灯りをつけられなくて、ブックライトを買いました。

ネットで買った1200円ほどのブックライトは、明る過ぎ、照らす範囲が広過ぎて駄目で、次に手に入れたのは100均のコレ。それでも明るいので、ガムテープを貼付けて、やっとちょうどいい明るさになりました。灯りが漏れないように角度を調整すると、本がめくり辛いという難点はあるけれど、それでもハム太に添い寝しながら本が読めて助かっています。

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そして、最近図書館で借りて読んだ本がこちら。

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決して、ゴリラの子育てを参考にしようと思った訳ではないのですが(笑)、やっぱり今この時期だから、他の動物の子育てにも興味が湧いてなんとなく手に取ったんです。

わたしは、動物が好きと言いながら、これまで猿類にはあまりにはあまり興味が無かったのです。
この本を読んで知ったのは、ニホンザルなどのいわゆるサル(monkey)とゴリラなど類人猿(ape)の違い。
猿類って赤ちゃんをくっつけたまま飛んだり走ったりしているイメージですが、それが出来るのはmonkeyのほうだけ。apeの赤ちゃんはmonkeyに比べると握力が弱く、お母さんにくっついていられるのもせいぜい2〜3分なんだそう。なので、みんな赤ちゃんを抱っこして歩くし、抱っこしてあげないと赤ちゃんゴリラはお母さんのおっぱいに届かないし、飲めないそうです。

そんなゴリラのうちの一頭が、出産したものの赤ちゃんを抱かずに床に放置している。観察日記はそこから始まります。そしたら、お母さんゴリラのお母さん(つまりおばあちゃん)が赤ちゃんを抱き上げ、お母さんに「ちゃんと抱きなさい」というように渡した……これって、野生では見られないことなんだそうです。お母さんは渡された赤ちゃんを抱っこしたけれど、やはりおばあちゃんに「抱っこしておいて」と渡したり、また返されたり。そんなふうに育てられた赤ちゃんゴリラがどう成長していくか……。気になってページを繰る手が止まらずでした。monkeyの子育てや、ヒトの心理学も引用しつつゴリラの子育ての考察がされているのですが、ゴリラって思っていた以上に人間に近いようで、でも人間よりずっと寛容な面もあって……いつの間にか、ゴリラを見習いたい気持ちにもなっていました(笑)。

この著者の方は、動物行動学ではなくて、人間科学研究科の教授なのですね。なので、人間の心理を研究する一環として、ヒトに近い霊長類の観察をされているのかと思います。動物好きはもちろん、心理学好きや子育てに熱心な方も面白く読める本だと思います。

これまで、4つ足動物が一番好きでしたけど、次に動物園に行ったら猿や類人猿に注目したくなりましたよー。




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by umitoramarine | 2017-01-30 06:24 | 本のこと | Comments(2)