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アラフォーのわたしと夫と猫2匹の暮らしに、男児が一人加わりました(2016年11月)。おいしいもの、猫、本、アートと子育て日記。


by umi
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カテゴリ:おでかけ( 4 )

東山魁夷展

新国立美術館で開催している東山魁夷展に行ってきました。
遠くに住んでいる友達と、久しぶりに会う約束をしたんだけど、諸事情により2度リスケになり、最終日の今日滑り込みで観てきたのです。混んでいたけど、行けてよかった。


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幼い頃からなぜか西洋かぶれで、日本的なものがあまり好きでなかったわたしなのですが、東山魁夷の絵だけは好きでした。
魁夷はドイツに留学したこともあったので、日本画の中にも西洋的な雰囲気を感じたからなのかな。
4〜5年前だったか、東山魁夷の絵を見るために、長野県まで行ったくらい好きなのです。

今回の展示は、長野の美術館で見たものもあったけれど、唐招提寺の襖絵が見ものでした。
だいたい40歳頃の作品から始まり、年代を追って展示をされていたのですが、「こんなに美しい絵をどうしたら描けるんだろう。彼はきっと選ばれた天才なんだなぁ」などと思いながら見ていたら、魁夷70歳の作品の説明書きにこんな言葉を見たのです。
うろ覚えですが・・・

『信じがたいことだが、魁夷は自分には絵の才能がないと思っていた。しかし、この頃、絵を描くことは祈りであるという悟りに達した。上手いか下手かは関係ない。ただ、心を込めて描かれた絵が良い絵なのだと思うようになった』

言葉は覚えていないのですが、こんな内容でした。
そして、よく描かれている白い馬はこの頃から描かれるようになったのだそうです。

他の誰にも描けない美しい絵を描き、襖絵を任されるほど賞賛を受けながらも自分の才能を信じられなかった魁夷。
でも、もしかしたら、それこそが魁夷が90歳までも絵を描き続け、たくさんの作品を残せた理由なのかもしれないと思いました。
簡単に自分の才能に満足していたら、もう描く必要も無くなってしまいますもんね。
わたしも、奢ることなく、また自分を卑下することもなく、心を込めて自分の作品を書こうと、少し勇気付けられました。

写真はないのですが、絶筆となった90歳の「夕星」という作品は、その名の通り空に星が浮かんでいるのですが、その星だけがそれまでの魁夷の筆のタッチとは違うように見えて興味深かったです。
魁夷は、最後に描いたこの星で、また違う次元へ行ってしまったのかも。


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おしゃべりに夢中でろくな写真も撮らなかったけれど、展示を見た後はミッドタウンのお庭をお散歩。
都心も紅葉が綺麗でしたよ。



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by umitoramarine | 2018-12-03 23:47 | おでかけ | Comments(3)

N'S YARDを訪ねて。

今日は、旅のそもそもの目的であるN'S YARDを訪ねた。
那須塩原に先月プレオープンしたばかりの、奈良美智さんの個人美術館。

奈良美智さんの作品は国内外で人気だけれど、正直に言ってわたしにはその良さがさっぱりわからなかった。
ブサイクな女の子のキャラクターがなぜ、ただのキャラクターではなく「アート」として重宝されるのか、ずっと疑問に思っていた。普通のキャラクターとの、違いはどこにあるのか。

現代アートに携わる夫に聞いても「いや、すごいよ」と何も説明しない答えしか返って来ないし、今回の旅行は彼のために企画したようなもので、今日はただ、付き合いのような気持ちで訪れた。

高原の中に、要塞みたいな高めの灰色の壁が続くと思ったら、現れたのがこのサイン。

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敷地内は撮影一切禁止だそうで写真はないのだけれど、真新しい美術館が立っていた。
展示作品は、奈良美智さん本人の絵画や彫刻の他、奈良美智さんが所有するレコードジャケットや他のアーティストの絵画や写真など。

まだプレオープンで、平日なのもあって、人影はまばらだ。
天井から自然光も入るようになっていて、美しい建物だと思った。
奈良さんのコレクションはどれも趣味は悪くないけれど、特に惹かれる作品もなく、ふーんという感じで展示室を巡った。奈良さんの作品には、A4サイズのコピー用紙の裏紙にボールペンで描かれた落書きみたいなのがいくつかあって、夫によればこの1枚が2000万円ほどするそうだ。わたしにも描けそうなのにな。世の中不公平である。友達になって一枚描いてほしい。

いくつかの部屋は、白い壁にグレーの床の、よくある展示室だったのだけど、一つだけ、仄暗い通路の奥に石造り風の部屋があり、粗末な木の椅子がいくつか置かれている部屋があった。奥に一枚だけ、奈良美智さんの女の子の絵がかかっていた。多分、教会か聖堂をイメージしているのだと思う。この椅子に座って、しばらくこの女の子と向かい合ってほしいということなのかなと思ったが、ハム太がぐずりだしたので急いで部屋を出た。

ハム太が落ち着いてから、もう一度展示室を歩いてみた。
先ほどまでいた何組かのお客さんの姿も無くなっていたので、遠慮なくゆっくり眺めてみた。
聖堂の部屋で女の子を眺めていたら、シンプルなキャラクターの絵だと思っていたものが、実に複雑に塗り重ねて描かれていることに気がついた。構図は確かにシンプルだけど、この女の子の肌、血が通っているようである。生々しくはない。でも生きている人のように、血管の通り具合で青みのある部分、赤みのある部分、よくよく見れば見るほど繊細に塗られていて、キャラクターでありながら生命力の光みたいなものがある。多分それがただのキャラクターとの違いなのだろう。20年間、どうしてこれがアートなの?と思い続けていたことの答えが、やっと見えたのだった。やっぱりこの人、すごいんだ、と。

夕方の新幹線で、東京へ戻ってきた。
初めから、自分が楽しめる期待はしていない旅行だったけれど、1度も入れないかもと覚悟していた温泉も3回入れたし、ハム太も以外に喜んでいたし、瓢箪から駒が出るように奈良美智の良さがやっと少し理解できて、なかなか良い旅だった。


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by umitoramarine | 2017-12-08 00:12 | おでかけ | Comments(0)
さて、まだまだ雨が降り止みません。
梅干し、いつになったら干せるんだろう・・・。

しかし、そんな雨のおかげで豊作なのはキノコ達。
夫がキノコ好きなので、散歩中にキノコを見つけては観察、が癖になってしまいました。

これは先日、久しぶりに3人で植物園に行ったとき見つけたキノコ。
ノウタケ、っていうみたいです。脳みそっぽいからノウタケなんだと思うけど、これはマフィン見たい。
食べられるんですって!
でも、それぞれキノコの主の甲虫さんがついてますね。


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こちらは花みたいに可憐なキノコ。
うまく撮れなかったんですが、淡い黄色でレースみたいで可愛いんです。
キツネノハナガサって名前らしいです。ぴったりだね。


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こちらは別日。
隙あらば一人時間を楽しみたくなるわたしですが、それでは夫が不満なようなので、この日は夫サービスデイ。
と言いながら、わたしが行きたかった展示に付き合ってもらいました。

青山のスパイラルでやっている「The Fools」というグループ展。
前にご紹介した黒坂麻衣さんも出品されていたので。


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黒坂さんの絵、大好きです。
仕事として描いた挿絵や、映画にインスパイアされて描いたもの、ここにはないけどポートレートなんかもあるのですが、わたしが好きなのは、やっぱり動物の絵かな。

動物そのものも好きなんだけど、黒坂さんの絵は、「一人で散歩しているときに出会った野生動物」という感じがして好き。一人だったからこそ出会えたどうぶつ達、見られた風景。一人の孤独や辛さじゃなくて、一人で歩くことの素晴らしさが描いてあるように感じるのです。


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場所代わって、青山ブックセンターで見つけた展示。
「おなみだぽいぽい」っていう絵本。あらすじは、ネズミさんが涙をパンの耳に吸わせて天井に投げるって話。あらすじをどこかで読んでから本屋で立ち読みしたら、思ったより大人っぽくてかっこいい絵でびっくりしたんです。


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切り絵で描かれています。


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この鳩達。かっこいいなあ。


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知らなかったけど、ごとうさんは本の表紙絵などをたくさん手がけていらっしゃるようで、手作りの制作ノートが展示されていました。見てみたら、見覚えある本の表紙がいっぱい。
切り絵が主みたいですけど、この水彩も素敵ですね。


この日は、たまにはゆっくり美味しいものを食べようと言ってたのですが、調べる時間もなくて、通りかかった「俺のフレンチ・イタリアン」にはじめて行ってみました。立ち食いで有名になった店ですが、今はキツキツだけど一応椅子が用意されています。

でも、隣の人とほんとに近い(テーブルが数センチしか離れてない!)ので落ち着きませんでした。笑
味は評判通り、値段の割に本格的でしたよー。

素敵な展示を見て、美味しいものを食べて、数時間ですが久々に夫とデート。
子育てでお互い疲れているとイライラしてしまうときもありますが、たまにはこういう時間を持って、仲良くしてかないとねー。ちょっとは夫サービスになったかしら・・・どうだろう。自分が美味しい思いをしただけだったりして。笑




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by umitoramarine | 2017-08-21 00:04 | おでかけ | Comments(2)

いもとようこの世界展

上野の森美術館で開催中の「いもとようこの世界展」へ行ってきました。

子どもの頃からなにかと身近にあったいもとようこさんの絵。
とても可愛らしくやさしい世界観は、わたしにはちょっぴり甘過ぎて、可愛いと思うけれどファンという訳ではありませんでした。でも、これまでも、プリントされたものでは何とも思わなかった絵でも、原画を見て感動するという経験は何度もあるので、身近だった絵の原画を見てみたいと思いました。

友達と来てもよかったんだけど、夫に「行く?」と訊いたらいいよというので、ハム太を連れて3人で行くことに。ハム太を伴っては今までで一番遠いお出かけです。

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電車に乗るのもヒヤヒヤで、一番端の車両に乗りましたが、空いていたうえにハム太は寝てくれて難なく到着。

展示はとても良かったです。
いもとようこさんの絵は水彩かと思っていたのだけれど、和紙を使った貼り絵で、それもとてもとても繊細な作業が見てとれて、微妙な色遣いはプリントでもきれいだけれど、原画の美しさは言い表せないほど。

「しあわせな王子」や「ハチ公物語」の原画をストーリーを読みながら、感動して泣いてしまいました。元々よく知っているお話だけど、涙が出たのは原画のパワーだと思います。

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ところで、子ども向けの絵本って、どうして貼り絵が多いんでしょう?
最近のハム太のお気に入り絵本は、トーマスを除けばすべて貼り絵なんです。

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3ヶ月の頃から毎日読んでる「はらぺこあおむし」。

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最近買った「あそぼうよ」。


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お休み前に大笑いする「ねないこだれだ」。

いもとようこ展ですごいなと思ったのは、ミュージアムショップに絵本しかなかったことです。グッズを作れば絶対売れると思うけど、きっと作家さんの方針なんだろうなぁ。素敵な方なんだろうなと思いました。

いもとようこ展のあとは、科学博物館へ。
ハチ公を読んで泣いたわたしを見て、夫が「ハチ公いるよ〜」と連れてってくれました。
ほんとにいた・・・・。


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わたしとしては、お疲れさまーと土に返してあげたいのですが。汗

ふたつの展示を見る間も、帰りの電車も、ハム太はほとんど愚図らずいい子でしたー。

もうちょっと大きくなったら、今度は動物園に行こうね。



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by umitoramarine | 2017-06-01 01:52 | おでかけ | Comments(2)