生存報告。
2022年 10月 22日
生きています。そーちゃんもわたしも。
前回の投稿がは8月末だったので、あれからもう2カ月近く経とうとしているとは。
確定診断はいかに…!?というところで終わっていて、失礼しました。
その後の沈黙から想像されることかもしれませんが、確定診断はお約束のように裏返り、『低悪性度(低グレード)リンパ腫』と診断されました。そこに至るまでの過程からも、ちょっと覚悟していましたが、実際に聞いたときはやっぱりショックでした。ただ、低グレードリンパ腫は、とても進行が遅く、抗がん剤を使わずに症状を抑えられる子もいるということで、気を取り直そうとしていたんだけれど……それだけでは済まなかったの。
ある朝、起きてみると、そーちゃんの呼吸が荒くて。お腹の上下がわかるような呼吸になっていて。
「え…?」となりました。
腸管のリンパ腫については、生検を行ったときの画像を先生が見せてくれて、それまでのステロイド投与で十分抑えられていてきれいな状態だったと言われていたの。では、この呼吸の悪さは何なのか……ということで、N病院で言われた肺の虚脱なのか、胸腺にリンパ腫が転移しているのか、あるいは、まったく別の何かが悪さをしているのか、を探す旅が始まりました。
そして、今度こそCTを撮ろうということになり、もしも胸腺腫や大きな腫瘤など、手術を要するものだった場合を考えて、検査のみを行うクリニックではなくて、友人Fちゃんの紹介で、かなり離れたところにある、外科の名医のいる病院へ行ったのです。
けれども、その名医の先生は、これまでの検査結果をよく吟味せずに「はい、抗がん剤やるよ!」と高グレードリンパ腫の点滴をしようとしたり、「腫瘤が邪魔して呼吸ができないんだよ!」と手術する気満々になったりしたものの、結局、細胞診とCTを撮った結果、「理由はわからないけど、肺の一葉が死んでる。心臓が拡張している。肺は別の葉にも炎症が起きつつある」という結論に落ち着き、諦念の表れた表情で、大量の心臓の薬をくれたのでした。
その結果を持ち帰ったものの、かかりつけのA病院では、「pro-BNPが低いということは心原性ではないはず」「SAA(炎症性マーカー)が低いから、炎症は起きていないはず」ということになり、結局、今に至るまで、なにが悪いかわかっていないのです。
でも、そーちゃんの具合は、緩やかに右肩下がり……かなぁ。
9月のわたしは、そーちゃんの病気を突きとめたくて、ネットでひたすら調べ物をしていました。炎症性ではない胸水の原因を調べていて、『乳び胸』なんて聞いたこともない病気に辿り着き、「これでは?」と言ってみたところ、先生の反応は「うーん」という感じだったんだけど、なんと、胸水を抜去したところ、本当に乳びだということがわかったの。そして、乳びを治すには、高容量(1日2,000㎎)のルチン(ビタミンP)を投与することで奏功することがあるという論文も見つけてやってみたのだけど、あまり効いている様子は見られなかったのでした。
乳び胸の治療としては、手術をしてリンパ管を繋ぐ手もあると先生は言い、わたしも調べて知ってはいたけれど、この期に及んで、再度そーちゃんにメスを入れようという気にはなれない……。そんなことをしても、きっと、元気なそーちゃんに戻ることはないんじゃないかな。もしかしたら、残りの時間が少し長くなるということはあるのかもしれないけど、きっとそれは、ダメージを負ったそーちゃんの時間が長くなるということだと思う。
それで、10月18日から、完全に投薬を止めてしまいました。元々、効いているのかどうかわからない薬を、一日に6~7種類も飲ませていたの。そーちゃんは、無い元気を振り絞って精一杯抵抗するし、わたしも横になっているそーちゃんを起こして、無理やり口に薬を入れるのがとても辛かった。一度には出来ないから、何度も何度もやり直して、そーちゃんはゼーゼー、わたしは半泣きで。そーちゃんにとっては、一番信頼できる人間であるはずのわたしがそんなことをするから、ただ撫でようと思ってもウゥと怒られたり、そっぽを向かれるのも辛かった。良くなる見込みがあるならそれでもがんばろうと思えるけれど、ただ辛い時間を引き延ばすだけに思えてね……。すべての薬とサプリも止めたけど、そーちゃんの様子に大きな変化はありません。はじめの頃は効いていたものもあったけれど、もう効かなくなってきたのかも。
この頃のそーちゃんは、ほぼずっと横になっています。呼吸が悪くなってから、酸素室を買いました。買った当時は、今よりは呼吸が楽だったからか、入らせても嫌がって出ていたけれど、最近は自分から入っていることが多いです。
ファスナーから手を差し入れて、頭を撫でると、顔をぐいぐい押し付けてくるそーちゃん。
最近は、波のあるそーちゃんの様子に、一喜一憂しながら過ごしています。
ごはんをちゃんと食べたり、良いウンチが出ているとうれしい。
いつの間にかわたしも、そーちゃんが病気でいることに慣れてきてしまった気がする。
時々、思ってしまうことがある。
ある朝目が覚めたら、そーちゃんが亡くなっていたら、その方が良いんじゃないかって。
もちろん、願うなら、これが全て夢であってほしい。起きたら元気なそーちゃんが隣にいてほしい。
でも、そうじゃないと知っているから。そして、どれほど苦しい末期が訪れる可能性があるかを知っているから。
苦しむそーちゃんを見たくない、というのは、わたしのエゴなのかもしれないけれど……。
そんな今日この頃です。
でもまだ生きている。そして、呼びかけにも応えてくれる。
だから、これまでも毎日毎日、伝えてきたけれど、変わらず、大好きだよ愛してるよと伝えていきます。
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by umitoramarine
| 2022-10-22 22:43
| ねこばなし
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